アフィリエイトの確定申告は、副業なら年間所得20万円超、専業なら48万円超で必要になります。
本記事では、確定申告が必要な基準や「収入と所得の違い」、パソコン代や家賃を落とせる経費の計算方法・勘定科目まで分かりやすく解説します。
さらに、雑所得と事業所得の違いや青色申告の節税効果、マネーフォワードやfreeeを使った提出手順、会社に副業がバレないための「住民税の普通徴収」設定まで網羅しました。
この記事を読めば、初心者でも迷わず正しく節税し、確定申告を完了させる方法がすべて分かります。
1. アフィリエイトの確定申告はいくらから必要?ラインと基準
アフィリエイトで報酬を得ている場合、すべての人に確定申告が必要となるわけではありません。
確定申告を行うべきかどうかは、本業の有無(副業か専業か)や、1年間に得られた「所得」の金額によって明確な基準が設けられています。
まずはご自身が確定申告の対象になるのか、判定基準を正しく把握しましょう。
1.1 副業アフィリエイトは年間所得20万円超で確定申告が必要
会社員や公務員、パート・アルバイトなど、本業の勤務先から給与を受け取っている給与所得者が副業でアフィリエイトを行っている場合、1年間(1月1日〜12月31日)のアフィリエイトによる年間所得が20万円を超えると確定申告が必要になります。
ここで重要なのは「収入」ではなく「所得」で判定するという点です。
たとえば、アフィリエイトの売上(収入)が30万円あっても、サーバー代やドメイン代などの経費が15万円かかっていれば、所得は15万円(30万円-15万円)となり、20万円以下になるため所得税の確定申告は不要です。
ただし、所得税の確定申告が不要な「所得20万円以下」の場合でも、お住まいの市区町村に対する住民税の申告は別途必要になる点には十分注意してください。
所得税と住民税では免除される基準が異なり、住民税には20万円の非課税枠が存在しないためです。
1.2 専業アフィリエイトは年間所得48万円超で確定申告が必要
会社などに勤務しておらず、アフィリエイトを本業としている専業アフィリエイターや、専業主婦(主夫)、学生などの場合は基準が異なります。
専業アフィリエイトの場合、1年間のアフィリエイト所得が48万円を超えると確定申告の義務が発生します。
所得税法では、すべての納税者に対して一律で適用される「基礎控除(最大48万円)」が設けられています。
アフィリエイトによる所得が年間48万円以下であれば、基礎控除を差し引くことで課税対象となる所得が0円になるため、所得税の確定申告を行う必要はありません。
副業と専業における確定申告が必要なラインの違いをまとめると、以下の表のようになります。
| 区分 | 対象者の例 | 確定申告が必要な年間所得の基準 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 副業 | 会社員、公務員、パート、アルバイトなど | 20万円超 | 20万円以下でも住民税の申告は別途必要 |
| 専業 | 個人事業主、専業主婦・主夫、学生など | 48万円超 | 年間所得48万円以下なら所得税の申告不要 |
1.3 収入と所得の違いとアフィリエイト成果報酬の計算方法
アフィリエイトの確定申告を正しく行うためには、「収入」と「所得」の違いを正確に理解しておくことが不可欠です。
混同されやすい2つの言葉ですが、税務上は明確に区別されます。
アフィリエイトにおける「収入」とは、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)や広告主から支払われる成果報酬の総額(売上高)を指します。
一方、「所得」とは、収入からアフィリエイト活動のためにかかった「必要経費」を差し引いた残り(手元に残る利益)のことです。
| 項目 | 定義 | アフィリエイトでの具体例 |
|---|---|---|
| 収入(売上) | 広告報酬として確定した総額 | A8.netやGoogle AdSense等から確定した成果報酬金額 |
| 必要経費 | アフィリエイト収入を得るために直接要した費用 | サーバー代、ドメイン代、取材費、書籍代など |
| 所得(利益) | 収入から必要経費を差し引いた金額 | 確定申告の基準(20万円/48万円)を判定する金額 |
アフィリエイトの年間所得を算出する基本計算式は以下の通りです。
◆ 年間所得 = 年間総収入金額(売上) - 年間必要経費
計算する際の重要なポイントとして、成果報酬の計上時期があります。
税務上は「銀行口座にお金が振り込まれた日」ではなく、「成果が確定・承認された日」の属する年の収入として計算します。
例えば、12月に成果が確定し、実際の振り込みが翌年1月になる場合でも、その報酬は12月(当年度)の収入として扱われるため、計上漏れのないよう注意が必要です。
2. アフィリエイトで落とせる経費一覧と計上時の注意点

アフィリエイトの節税において最も重要なポイントは、事業にかかった費用を正しく経費として計上することです。
所得税は「売上(収入)から必要経費を差し引いた金額(所得)」に対して課税されるため、認められる経費を適切に計上することで課税対象となる所得を抑えられます。
ただし、アフィリエイト収入に関連しないプライベートな支出まで経費に含めてしまうと、税務調査でペナルティを受けるリスクがあります。
どのような費用が経費になり、どのように計算すべきかを正確に把握しておきましょう。
2.1 経費にできるものと勘定科目の例
アフィリエイト運用において経費として認められるのは、売上を得るために直接必要だったと説明できる支出です。
日々の取引を帳簿に記載する際は、費用ごとに適切な「勘定科目」へ分類します。
アフィリエイト事業でよく使われる主な勘定科目と具体例を以下の表にまとめました。
| 勘定科目 | 該当する費用例 | 計上のポイント |
|---|---|---|
| 通信費 | サーバー代、ドメイン代、プロバイダ代、ポケットWi-Fi費用、スマホ通信料 | プライベート兼用で利用している場合は家事按分が必要になります。 |
| 消耗品費 | 10万円未満のパソコン、周辺機器(マウス・キーボード)、文房具、作業用デスク・椅子 | 10万円以上のパソコンなどは原則として減価償却処理を行います。 |
| 新聞図書費 | ブログ運営のための参考書籍、有料メルマガ、マーケティング関連の専門書、有料note | アフィリエイト記事の執筆やノウハウ習得に必要な費用が対象です。 |
| 広告宣伝費 | リスティング広告費、SNS広告費、ブログ村などの有料枠掲載費用 | 自身のサイトや記事へ集客するために支払った広告費全般です。 |
| 外注工賃 | 記事執筆の外注費、イラスト・ヘッダー画像制作費、サイトデザイン構築費 | クラウドソーシング等を通じて外部へ作業を委託した費用が該当します。 |
| 旅費交通費 | 取材先への移動電車代、バス代、タクシー代、宿泊費、セミナー会場への移動費 | 移動目的や訪問先をメモ(訪問記録など)に残しておくことが推奨されます。 |
| 地代家賃 | 賃貸マンションの家賃、コワーキングスペース月額利用料、レンタルオフィス代 | 自宅を作業場にしている場合は、作業スペースに応じた家事按分を行います。 |
2.1.1 サーバー代とドメイン代の経費計上
レンタルサーバー代やドメイン取得・更新費用は、アフィリエイトサイトの運営に不可欠な費用であり全額を経費計上できます。
勘定科目は一般的に「通信費」として処理します。
複数年契約で一括払いした場合は、原則として当年度に該当する期間の費用のみを当期の経費とし、翌年以降の費用は「前払費用」として繰り越す処理を行うのが正確な会計手順です。
ただし、契約期間が1年以内であれば短期前払費用の特例を適用して全額を支払った年の経費とすることも可能です。
2.1.2 パソコン購入費と家賃などの按分計算
作業に使用するパソコンの購入費は、取得価額によって会計処理の方法が変わります。
購入金額が10万円未満の場合は「消耗品費」として一括で全額経費にできます。
一方で、10万円以上のパソコンは「固定資産」扱いとなり減価償却が必要になります。
パソコンの法定耐用年数は4年と定められているため、4年間にわたって分割で経費計上していくのが原則です。
なお、青色申告者であれば「少額減価償却資産の特例」を活用することで、30万円未満のパソコンを即時全額経費に計上できます。
また、自宅で作業を行う場合は「家事按分(かじあんぶん)」の計算が必須となります。
家事按分とは、生活費と事業費が混ざっている支出から、事業で使った割合だけを抽出して経費にする手続きです。
家賃の家事按分では、全体の床面積に対する作業専用スペースの面積割合で算出する手法が合理的とされています。
例えば、家賃が月額10万円で、自宅全体の面積のうち20%をアフィリエイト作業スペースとして利用している場合、月額2万円(年間24万円)を経費として計上します。
電気代やインターネット回線代についても、使用時間やコンセント数などの明確な基準をもとに事業使用割合を割り出して計上します。
2.1.3 取材費や書籍代と通信費
レビュー記事を書くために購入した商品や、記事の専門性を高めるための取材費用、参考書籍の購入費も経費として認められます。
書籍代や有料情報教材などは「新聞図書費」として計上します。
取材のために現地へ移動した際の交通費は「旅費交通費」、体験取材のために支払った施設利用料などは「取材費」や「雑費」として処理が可能です。
記事作成のために購入した商品本体(例えばコスメやガジェット類)については、レビュー後に自身でプライベート利用・消費する場合は全額を経費にすることはできません。
レビュー撮影後も日常的に使用する場合は、事業で使用した割合を客観的に判断して一部を按分計上するか、記事作成のみに特化して使い切った場合(全額消耗)に限り全額計上するという判断が必要です。
2.2 経費にできないものとグレーゾーンな費用の判断基準
事業に関わっているように思えても、税法上経費として認められない費用が存在します。
税務調査で否認されやすい代表的な項目を把握しておきましょう。
| 区別 | 対象となる費用 | 判断基準と注意点 |
|---|---|---|
| 経費にならない費用 | 所得税・住民税、プライベートな衣類・美容代、家族との外食費、個人的な旅行代 | 事業との直接的な関連性が一切証明できない生活費や税金自体は経費になりません。 |
| 判断が分かれる費用 | カフェでの飲食代、打ち合わせを兼ねた会食費、スーツ代、スマホ端末代 | 単なる作業中の食事代は不可ですが、取材や打ち合わせ目的であれば交際費や会議費として認められる場合があります。 |
判断に迷うグレーゾーンな費用については、「その支出がなければアフィリエイトの売上が発生しなかったか」を客観的に証明できるかが基準となります。
例えば、作業場所として利用したカフェのコーヒー代は「雑費」や「会議費」として計上できる可能性がありますが、一緒に頼んだ高額なフードメニューなどは私的な食事とみなされるリスクが高くなります。
領収書の裏面に「誰とどのような取材・作業を行ったか」をメモとして書き残しておき、税務署から提示を求められた際に説明できるようにしておくことが重要です。
2.3 領収書や証拠書類の保存期間と管理方法
確定申告を行った後も、経費の裏付けとなる書類は破棄せず一定期間保存する義務があります。
保存期間は申告方法(青色申告または白色申告)や書類の種類によって異なりますが、原則として7年間の保管を行っておけば安心です。
保存が必要な主な書類は以下の通りです。
| 書類の種類 | 具体例 | 保存の注意点 |
|---|---|---|
| 領収書・レシート | 購入店舗の発行物、手書き領収書 | 感熱紙のレシートは印字が消えやすいため、保管方法に注意が必要です。 |
| 銀行口座の取引明細 | 通帳の記帳ページ、ネットバンキングのデータ | 引き落としされた経費やASPからの振込を確認するために保管します。 |
| クレジットカード利用明細 | WEB利用明細画面のPDF、郵送明細 | カード決済したサーバー代や広告費の証拠書類として保存します。 |
| 支払通知書・請求書 | ASPの成果報酬明細、外注先からの請求書 | 収入や外注費の正確な金額を証明するために保管します。 |
紙の領収書は、月別や勘定科目別にノートへ貼り付けたり、封筒に分けたりして保管するのが効率的です。
また、電子取引データ(メールで送られてきたPDFの領収書や、ECサイトで購入した領収書データ)については、電子帳簿保存法の要件に従ってデジタルデータのまま保存する規則が適用されます。
ダウンロードしたPDFファイルは「日付・金額・取引先名」が分かるファイル名に変更し、規定のフォルダ内で整理・保存しておく必要があります。
3. アフィリエイトの確定申告は雑所得か事業所得か

アフィリエイトで得た収入を確定申告する際、多くの方が悩むのが「雑所得」と「事業所得」のどちらで申告すべきかという点です。
所得の区分によって適用される税制や利用できる控除額が大きく異なるため、それぞれの基準を正しく理解しておくことが重要です。
3.1 雑所得と事業所得の違いと税務署の判断基準
アフィリエイト収入は、一般的に副業で行っている場合は「雑所得」、専業や大規模に行っている場合は「事業所得」に分類されます。
両者の根本的な違いは、社会通念上独立した事業として成り立っているかどうかの継続性と営利性にあります。
国税庁のガイドラインでは、原則として適切な帳簿保存を行っている場合は事業所得として認められやすくなっています。
ただし、副業レベルで収入が僅少である場合や、本業の給与所得に対して著しく小規模な場合は、税務署から雑所得と判断されるケースもあります。
| 比較項目 | 雑所得 | 事業所得 |
|---|---|---|
| 主な対象者 | 副業アフィリエイター・初心者 | 専業アフィリエイター・事業規模で営む方 |
| 損益通算 | 不可能(他の所得と赤字を相殺できない) | 可能(赤字を給与所得など他の所得と相殺できる) |
| 青色申告特別控除 | 適用外 | 最大65万円の控除が受けられる |
| 純損失の繰越 | 不可能 | 可能(赤字を翌年以降最長3年間繰り越せる) |
| 帳簿付け・記帳 | 原則不要(前々年収入300万円超は現金主義等で必要) | 必須(複式簿記または簡易帳簿による管理) |
税務署が事業所得として認めるかどうかの主な判断要素には、取引の記録(帳簿保存)があるか、継続的な収入が得られているか、自己の計算とリスクでサイト運営を行っているかなどが総合的に評価されます。
3.2 節税効果が高い青色申告と手続きが簡単な白色申告
アフィリエイト収入を事業所得として申告する場合、「青色申告」と「白色申告」の2種類の申告方法から選択できます。
高い節税効果を得たい場合は青色申告、提出書類の作成をシンプルにしたい場合は白色申告を選びます。
なお、雑所得で申告する場合は自動的に白色申告と同等の簡易な形式となり、青色申告の特典を受けることはできません。
節税メリットを最大限に活かすなら事業所得として青色申告を行うのが最適です。
| 項目 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 特別控除額 | 最大65万円(条件により55万円・10万円) | なし(0円) |
| 対象となる所得区分 | 事業所得、不動産所得、山林所得 | 事業所得、雑所得など全般 |
| 記帳形式 | 複式簿記(55万・65万控除の場合) | 単式簿記(簡易記帳) |
| 事前手続き | 必要(所得税の青色申告承認申請書を事前に提出) | 不要 |
| 少額減価償却資産の特例 | 30万円未満のパソコン等を一括で経費計上可能 | 10万円未満まで一括経費化可能 |
青色申告で最大65万円の特別控除を受けるためには、複式簿記による帳簿を作成し、貸借対照表と損益計算書を添付した上で、e-Taxを活用して期限内に電子申告を行う必要があります。
記帳作業に不安がある場合でも、現代では会計ソフトを活用することで専門知識なしでスムーズに青色申告書類を作成できます。
4. 副業アフィリエイトの確定申告のやり方と必要書類

副業でアフィリエイト収入を得ている人が確定申告を行う際は、事前準備と正しく書類を揃えることがスムーズな手続きの鍵となります。
申告手続きを滞りなく進めるための準備物や提出書類、作業手順を詳しく解説します。
4.1 確定申告に必要な準備と提出書類のチェックリスト
アフィリエイトの確定申告を行うためには、申告書を作成する前に必要書類や証明書類を正しく準備しておく必要があります。
直前に慌てないよう、あらかじめ手元に揃えておきましょう。
確定申告に必要な主な準備物と提出書類は以下の通りです。
| 必要書類・準備物 | 概要・入手方法 | 備考・注意点 |
|---|---|---|
| 確定申告書 | 税務署、国税庁ウェブサイト、または会計ソフトから作成・取得 | 申告書AおよびBの区分は廃止され一本化されています。 |
| 収支内訳書 / 青色申告決算書 | アフィリエイトの売上(収入)と経費をまとめた書類 | 白色申告の場合は収支内訳書、青色申告の場合は青色申告決算書を準備します。 |
| 支払調書または年間取引レポート | 利用している各ASP(A8.netやafbなど)の管理画面からダウンロード | 提出義務はありませんが、年間収入の正確な計算に必須です。 |
| 経費の領収書・レシート・明細書 | サーバー代、ドメイン代、通信費などの支払証明書類 | 提出は不要ですが、原則5年間または7年間の保存義務があります。 |
| マイナンバーカード(または本人確認書類) | マイナンバーカード、または通知カード+身元確認書類(運転免許証など) | e-Taxによるオンライン提出を行う場合はマイナンバーカードが必須となります。 |
| 各種控除証明書 | 生命保険料控除証明書、社会保険料控除証明書、ふるさと納税の寄附金受領証明書など | 本業の年末調整で適用していない控除を追加する場合に使用します。 |
| 本業の源泉徴収票 | 勤務先の会社から年末調整後に交付される書類 | 副業の所得と本業の給与所得を合算して税額を計算するために手元に用意します。 |
上記の書類を揃えた上で、帳簿付けと集計作業を行い、最終的な申告書を作成する流れとなります。
4.2 マネーフォワードやfreeeなど会計ソフトを活用した簡単な申告手順
アフィリエイトの取引件数が多い場合や、複式簿記での帳簿付けが必要な青色申告を行う場合は、クラウド会計ソフトの利用が非常に効率的です。
代表的なソフトである「マネーフォワード クラウド確定申告」や「freee会計」を活用することで、専門的な会計知識が少なくても簡単に確定申告書を作成できます。
会計ソフトを活用した一般的な申告手順は以下の通りです。
まず、金融機関やクレジットカード、ASPアカウントを会計ソフトに連携します。
銀行口座やクレジットカードを連携しておくことで、サーバー代や通信費などの支出データが自動で取得され入力の手間を大幅に削減できます。
また、ASPからの振り込み口座を連携させることで売上データの取り込みもスムーズになります。
次に、取り込んだ取引データの仕訳作業を行います。会計ソフトの自動推測機能を活用すれば、勘定科目(通信費や消耗品費など)が自動で提案されるため、内容を確認して登録ボタンを押すだけで帳簿付けが完了します。
プライベートと事業で併用している費用(家賃やプロバイダ代など)がある場合は、ソフト内で家事按分の割合を設定することで自動計算が可能です。
最後に、画面の案内に沿って売上金額や本業の源泉徴収票の情報を入力します。ソフトが自動で確定申告書および決算書を作成するため、計算ミスや記載漏れを防ぐことができます。
作成された書類は、そのままPDF出力して印刷提出するか、ソフト上から直接電子申告を行うことが可能です。
4.3 e-Taxを利用したオンライン提出の方法
確定申告書の提出方法には、税務署への持参、郵送、電子申告(e-Tax)の3つがありますが、自宅から24時間いつでも提出できるe-Taxの利用が最も便利で推奨されます。
特に青色申告で最高65万円の特別控除を受けるためには、e-Taxによる申告または電子帳簿保存が要件となります。
e-Taxを利用してオンライン提出を行う具体的な手順について説明します。
最初に必要な環境を整えます。マイナンバーカードと、マイナンバーカード読み取りに対応したスマートフォン(またはパソコン接続用のICカードリーダー)を準備します。
スマートフォンに「マイナポータル」アプリをダウンロードしておくことで、スムーズなカード読み取りが可能になります。
準備が整ったら、「国税庁 確定申告書等作成コーナー」または連携しているクラウド会計ソフトの申告画面にアクセスします。
画面の指示に従い、マイナンバーカードをスマートフォンで読み取って本人確認を行い、ログインします。
次に申告データの入力・確認を行います。作成した確定申告書や青色申告決算書(雑所得の場合は収支内訳書または申告書のみ)のデータ内容に誤りがないかを最終確認します。
確認後、マイナンバーカードを使って電子署名を付与し、送信ボタンを押すことで税務署への提出が完了します。
送信完了後は、画面に表示される受信通知(メールボックス)を必ず確認し、正常に受け付けられたことを確認して送信データを保存しておきましょう。
5. 会社に副業アフィリエイトがバレないための確定申告の注意点

会社に勤務しながら副業でアフィリエイトに取り組んでいる方にとって、「勤め先に副業が発覚しないか」という点は非常に大きな懸念事項です。
結論から言うと、税務上の手続きを適切に行うことで、確定申告が原因で会社にアフィリエイトの副業がバレるリスクを大幅に軽減できます。
会社に副業が通知される主な原因は、アフィリエイト収入によって増加した「住民税」の金額です。
ここでは、住民税から副業が特定される仕組みと、それを防ぐための具体的な確定申告手順について解説します。
5.1 住民税の納付方法を普通徴収に設定する手順
会社員が副業アフィリエイトを行っている場合、何もしないと副業分の住民税も給与所得と合算され、勤務先の給与から天引き(特別徴収)されてしまいます。
毎月会社に届く住民税決定通知書において、他の社員よりも明らかに税額が高いことや、給与以外の所得が記載されていることから、給与担当者に副業を疑われる原因となります。
これを防ぐためには、確定申告を行う際にアフィリエイトで得た所得にかかる住民税の納付方法を「特別徴収(給与から天引き)」ではなく「普通徴収(自分で納付)」に変更する手続きが必要です。
手順は非常にシンプルで、確定申告書の作成時に指定のチェック欄を選択するだけです。
| 区分 | 特別徴収(会社にバレるリスクあり) | 普通徴収(副業対策に有効) |
|---|---|---|
| 納付方法 | 会社の毎月の給与から天引き | 自宅に届く納付書で自分で支払い(コンビニや銀行等) |
| 税金計算の通知先 | 勤務先の会社へ通知される | 個人の自宅へ直接通知される |
| アフィリエイトの適格性 | 給与所得と合算されるため不適 | 雑所得・事業所得の納付方法として選択可能 |
確定申告書を作成する際は、「住民税・事業税に関する事項」という項目の中にある「給与・公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」欄を確認してください。
ここで「自分で納付(普通徴収)」の選択肢に必ずチェックを入れます。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」や市販の会計ソフトを使用する場合も、入力画面の途中で住民税の徴収方法を選択する設問が表示されますので、見落とさずに選択してください。
なお、自治体によっては普通徴収への切り替え基準が厳しい場合や、処理の漏れが発生する可能性もゼロではありません。
不安な場合は、確定申告書を提出した後の3月下旬から4月頃にかけて、居住地のお役所(市民税課や税務課など)へ直接問い合わせ、「給与以外の雑所得(事業所得)分が普通徴収になっているか」を電話等で確認するとより確実です。
5.2 確定申告を怠った場合の無申告加算税とペナルティ
会社に副業がバレることを恐れるあまり、確定申告が必要な基準を超えているにもかかわらず申告を行わない行為は厳禁です。
税務署はASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)への税務調査や銀行口座の資金の流れを通じて、個人のアフィリエイト収入を容易に把握できます。
無申告が発覚した場合、本来納めるべき税金に加えて重いペナルティが課されることになります。
| ペナルティの種類 | 発生条件 | 加算される税率・概要 |
|---|---|---|
| 無申告加算税 | 正当な理由なく期限内に確定申告をしなかった場合 | 納付すべき税額に対して15%〜30%(自主的な申告なら5%に軽減) |
| 延滞税 | 法定納期限までに税金を全額納付しなかった場合 | 納期限の翌日から納付日までの日数に応じた利息に相当する税率 |
| 重加算税 | 所得の隠蔽や仮装など、悪質な無申告と判断された場合 | 無申告加算税に代わり、本税に対して35%〜40%の重い追徴税 |
期限を過ぎて税務署から指摘を受けると、本来の税額に加えて上記のような加算税や延滞税が上乗せされます。
また、税務調査によって追徴課税が発生した場合、その通知が勤務先に届くリスクや、過去に遡って住民税の修正通知が会社に行 くことで、結果として無申告が原因で副業が会社に発覚するケースも少なくありません。
副業アフィリエイトで利益が出たら、隠さずに正しく確定申告を行い、住民税を「普通徴収」に設定することが、会社にバレずに安全に副業を続けるための最善策です。
マイクロ法人とは何かという基本から、メリット・デメリット、設立手続きまでを初心者向けにわかりやすく解説します。この記事を…
6. まとめ
アフィリエイトの確定申告は、副業で年間所得20万円、専業で48万円を超えた場合に必要です。
収入から必要経費を正しく差し引くことで節税につながるため、サーバー代や家賃の按分費用などは確実に計上しましょう。
申告手続きはfreeeやマネーフォワードなどの会計ソフトとe-Taxを活用するとスムーズに行えます。
また、会社に副業を知られたくない場合は、住民税の納付方法を「普通徴収」に指定することが重要です。
無申告によるペナルティを防ぐためにも、期日を守り正しく申告を行いましょう。

